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表 1978年米国東海岸におけるAPI/EPA

試験の結果(マーバン原油の乳化分散)
IR分光分析により抽出された有機物の分量(mg/l)

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海上に流出した油は、どのように変化するか。
(1)油中水型エマルジョン(W/O型)
ほとんどの油は、処理せずに放置しますと、静かな海面の場合を除き、粘度が低い油では数時間以内に、粘度が高い油では数日以内に油中水型エマルジョンを形成します。
油中水型エマルジョンとなった場合、含水率は最大80%に達することもあります。安定した油中水型エマルジョンの最も顕著な特徴は、チョコレート色になることで、このことから「チョコレート・ムース」と呼ばれています。
油中水型エマルジョンの粘度は、元の油の粘度よりも高いことがしばしばあります。静かな海面や海岸に滞留しているときは固体状になり、密度も上昇して、海水の密度に近づくことがあります。
(2)水中油型エマルジョン(O/W型)
液状の油に、油処理剤を散布しますと、油が微粒子状に分散します。この微粒子は、油と水の密度差、粒子の大きさ等により水中又は海面を浮遊します。

 

 

 

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